◆「NEWSLETTER第9号」1999年7月発行◆
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◆目次◆
<報告>
<ニュース>
- 持田澄子東京医大助教授 猿橋賞を受賞! (WPJ庶務担当:菅原)
- 猿橋賞を受賞して (持田澄子)
<報告>
- 早春の長崎にて(WPJグループディナー) (多久和典子)
<OPINION>
- 「女の脳・男の脳」余話 (貴邑冨久子)
- 横浜市立大学教授 貴邑冨久子先生が昨年出版された「女の脳・男の脳」(NHKブックス)は、目次に「女の脳は、ケーキが好き?」「小食の女の脳と大食漢の男の脳」..............など女性の視点が並ぶ楽しい本であるが、膨大な研究成果を基に、脳の性差を語った純然たる学術の書である。Opinion欄では執筆の余話として、著書で取り上げた知的活動(読解、数学、空間認識….)における性差や、情動脳における男性の攻撃性とされる性差などが、遺伝子に基づいた純粋に生物学的な脳の性差なのか、あるいは男性優位社会における社会的要因によって増強あるいは抑制された性差なのか 正確には区別が出来ないとこころがあると述べ、真の男女平等社会が形成された後にこそ、これらが正確に明らかになるであろうと書かれている。そして最後に、“女性の脳は本来、よりネオテニー(若さを保持している)であり、創造性や知識欲に富み、柔軟な脳なのである“と女性に対する心強い応援歌で締めくくっている。「女の脳・男の脳」は、女性の視点から脳の性差を語った数少ない良書であり、このようなライフワークを持つ著者が本会会員である事を誇らしく思っている。(M. H.)
<連載コラム>
- 「私の研究遍歴」 (木村純子)
- 著者の木村純子先生は現在,母校の福島県立医大薬理学講座教授である。「臨床に行く前に少し基礎をやるとよい医者になれるよ」との生理学講座助教授からのアドバイスがきっかけとなって心筋の電位発生研究を手がけられ,Oxford大学,岡崎の生理学研究所,山形大学薬理学講座,そして現講座と所を得,現在の研究業績(Na−Ca交換電流,Cl電流,ATP受容体を通る非選択性陽イオン電流の存在の証明など)へと繋がっていった経過が,世界の心筋研究をリードする多くの研究者との交流やエピソードをまじえて活写されている。研究の推進の大部分は人間関係にあることを再確認しながら読んだものである。(N.T.)
<お知らせ>
- ワークショップに参加しませんか (WPJ企画担当:少作)
<本の紹介>
<会員便り>
- 家族留学ーボストン編 (岡佳恵)
- カエルからサルへ (川越礼子)
<事務局より>
編集後記